俺ガイル 4話  まとめ・感想・考察

 

第4話 つまり、彼は友達が少ない。 

まとめ

アバン

4話は八幡の自宅のシーンから始まる。

朝食を摂りながら新たに登場した妹の小町とたわいもない会話をした後、

自転車の二人乗りで小町を学校に送ろうとする八幡。

後ろに乗った小町は今度は事故をしないようにと忠告する。

回想に移り、入学式の日、八幡は車に轢かれそうな犬を助けた代わりに事故に遭って入

院していたことが明らかに。

助けた犬の飼い主は八幡と同じ総武高校の人で、今度会ったらお礼を言うと小町に言っ

ていたらしいが、その後お礼を言われた覚えは八幡にはない様子。

小町を学校に送り届け、自分も学校に向かおうとした八幡だったが、

鞄を自転車に置き忘れ、半泣きで取りに戻ってくる小町の姿でOPに移る。

 

Aパート

職場見学の希望調査で自宅を挙げたことで、平塚先生から呼び出しと拳をくらう八幡。

職員室を後にした八幡はいつもより遅れて奉仕部の部室に到着。

入れ違いで八幡を探しに出ていた結衣が戻ってきて、連絡先の交換を提案する。

メールの話題になり、八幡の悲しい過去がまた一つ明らかになったところで、

結衣のもとに一通のメールが届き、葉山が奉仕部に依頼をしに訪れた。

依頼内容は、結衣に届いたチェーンメールと同じもので、友達が受けている誹謗中傷を

やめさせたいというものだった。

雪乃は自身の実体験から、犯人を探して事態の収集を図ると依頼を引き受ける。

送られたメールの時期から、原因は職場見にあると八幡は推測。

その推測に結衣が後押しをして、Aパートは終了。

 

Bパート

職場見学は3人一組のグループで行うため、誹謗中傷を受けた葉山グループの3人が怪し

いと話は進む。葉山は3人の長所を挙げながら一人ずつ紹介をするが、葉山の話だけで

は犯人を特定できず、クラスメートである結衣と八幡に雪乃は3人の調査を依頼する。

結衣は仲のいい女子に聞く作戦を立てたが、有力な情報を得ることはできなかった。

次に八幡は会話をせずにただ観察することで、調査すべく作戦を立案。

観察中、戸塚と職場見学の話になり、「八幡」と戸塚からの呼ばれ方がここで変わる。

そこに葉山が調査の進捗を聞きに八幡のもとへ来たことで、八幡は葉山グループの3人が

葉山以外と話してないことに気づく。

場面は変わり、奉仕部の部室。雪乃、結衣、葉山に八幡は一連の原因は葉山にあると

話し、葉山を他の3人とグループを組ませない手法をとることで解決に導いた。

あぶれた葉山と八幡、そして八幡とグループを組むことを決めていた戸塚の3人でグルー

プを結成。

しかし、葉山の人気さから押し出されてフレームアウトする八幡らしい絵で終わる。

屋上で一人佇む青髪の女生徒の姿が映ったところでEDに入る。

 

感想・考察

ついに妹の小町が初登場。八幡が事故にあったことの詳細が明らかになったが、

助けた犬の飼い主については明らかにされていない。

Aパートの見どころは雪乃、結衣、八幡の会話劇だろう。

お決まりの八幡の悲しい過去の話や雪乃からの鋭い指摘はいつものこと、結衣も部員に

なったことで会話の雰囲気を掴んできたか、以前より自然に2人の会話に入れている。

気になる点としては、雪乃の葉山に対する接し方だ。特段、関わりがある二人ではな

いはずだが、なぜか雪乃は刺々しく接する。二人の間に何があったのか。

また、今回の話の題材となった「チェーンメール」も10年前くらいにはあったものの、

今となってはほとんど聞かないため、年齢によっては、知らない世代の視聴者もおそら

くいるだろう。使用している携帯もガラケーで俺ガイル無印が作られた時代を感じる。

 

Bパートの見どころとしては、やはり八幡の原因究明と解決の手段であろう。

依頼者である葉山も頭が回るため、原因に気づけそうなものと思うが、原因が自身にあ

ることと、友達の良い部分しか見ていない視野の狭さで、本質に気づけないでいた。

しかし、八幡は粗探しは得意と自分でも言うように、人の嫌なところに気が付く。

葉山グループの3人のことをよく知らないということも奏し、バイアスがない状態で観

察できたからこそ、今回の問題の本質に気づけたのではないだろうか。

「人は見たいものを見る」という言葉があるように葉山も八幡も見方が違い、今回は八

幡が見たいものがたまたま問題の本質だったということにすぎないようにも思える。

そう考えると、この時から八幡と葉山の対立構造を描き始めているのかもしれない。

そして、地味に気づきにくいが、海老名さんの腐女子キャラが今回初出しである。

話の流れ的に不自然にならないよう、サブキャラの紹介もサラッと出せる渡先生の

構成力にも注目したい。その他にも、三浦が友達のことを悪くいうのは良くないと言う

場面や、戸塚からの呼び方が変わって距離が縮まる場面など、今後の話の展開に向けて

種を撒いているのかのようだ。

 

また、今回の依頼では、クラスメートというアドバンテージがあるが、観察力に長けた

八幡の活躍により、問題が解決されたため、八幡の勝利と考える。

                                     以上