俺ガイル 2話  まとめ・感想・考察

第2話 きっと、誰しも等し並みに悩みを抱えている

まとめ

アバン 

第2話も八幡の捻くれたモノローグから始まる。

そのモノローグ中、映されている教室内の様子から、クラス内でヒエラルキーが存在していることがわかる。

このクラスのリア充たちのように、群れることは個に対して益をもたらさない「悪」だと、八幡はこのモノローグで論じている。

 

Aパート

冒頭の捻くれたモノローグを課題の作文として提出したことで、またも平塚先生に呼び出される八幡。

お説教ついでに、雪乃についてどう思うか問われ、嫌なやつと答える八幡。

平塚先生は、雪乃はその正しさゆえ、周囲と適合できずに苦労しているが、本当は優しい子であると八幡に伝える。

しかし、その話を聞いても、今はまだしっくりきていない様子の八幡。

 

そして、場面は切り替わり、とある日の昼休みの教室。

お気に入りのベストプレイスが、雨で行けないため、仕方なく教室で携帯片手に一人で昼食をとる八幡。

雪乃と二人でお弁当を食べる約束をしていた結衣は、空気を読んで周囲に合わせる性格のせいか、なかなかそのことを仲間に言い出せずにいた。

その煮え切らない態度にリーダー格である三浦が不満を漏らし、険悪な空気に。

そこで八幡が立ち上がり、三浦を注意しようとするが、クラスの女王様であるオーラに負けてしまう。

そこに、約束の時間を過ぎても待ち合わせの場所に来ない結衣の様子を見にきた雪乃が登場。

結衣に一方的に意見を押し付けていた三浦に対して雪乃は遠慮なく思ったことをぶつけていく。もう少しで喧嘩になりそうなところを葉山が仲裁に入り、雪乃は結衣に先に行くと言い残し、教室を後にする。

自分の考えをストレートに言う雪乃を見て、結衣は勇気を出して、拙くも正直な気持ちを三浦に打ち明け、三浦の怒りも収まり一件落着。

最後に、自分を助けようと行動した八幡に、結衣は感謝の気持ちと、同時に遠慮なく本音をぶつけた。 

 

Bパート 

ある日の放課後、奉仕部の部室へと向かった八幡は、扉の外から部室内を伺う雪乃と、結衣の姿を見つける。

どうしたのか尋ねると、どうやら部室内に不審人物がいるとのこと。

八幡がドアを開けると、そこには冬でもないのに、指ぬきグローブをはめ、コートを着た男がいた。

自らを剣豪将軍と名乗る彼、材木座義輝は中二病であり、彼の奇怪な言動に結衣、雪乃もドン引き。

そんな彼の依頼は、「作品を応募するため、自作のライトノベルの感想がほしい」とのこと。雪乃はこれを引き受け、次の日、感想を発表することに。

結果は散々で、ダメ出しを食らいまくる材木座

それでも材木座は、自分の書き上げたものに対して感想をもらうことに喜びを感じているようで、作品を作る作家としての楽しさを知り、これからの道を見つけた様子。

今回の依頼も、本人が納得したため、一件落着。

後日、体育の時間で再びペアになっている八幡と材木座。今回の一件を通して、会話は前よりもするようになった様子。

そして、そんな二人を見ているこの美少女?は...

 

感想・考察

前半の教室のやりとりは現実でも割とありがちな出来事かと思われます。

周囲に合わせなくてはと、なかなか自分の意見を言えずにいた経験を持つ人も共感するところは多いのではないでしょうか。

ああいう空気で自分の意見をスパッと言える雪乃、かっこいいですよね。

ただかっこいいだけでなく、結衣が三浦に本当の気持ちを言えるかを雪乃が見守っているシーンでは、言葉には出さない雪乃らしい優しさも出ています。

実はこれ、冒頭の八幡と平塚先生の会話が軽い伏線だったと、後になって気づきました。

 

そして、次に注目すべきはこの部分。

なかなか三浦に本音を言えずにいた結衣だったけど、八幡には遠慮なく罵倒している。

「少しは遠慮しろよ」と言う八幡に対し、結衣は「今更遠慮するわけないでしょ?誰のせいだと思っているの、バカ。」と返す。

八幡は、物怖じせず、本音を言う雪乃の姿を見て、結衣が影響を受けたものだと当然のように思っています。

しかし、結衣は雪乃だけでなく、八幡からの影響も受けているのだが、この時の八幡は、結衣が変わったことに自分が関わっているとは微塵も思っていない様子。

その証拠に「誰って、雪ノ下だよな?」と最後に独白。

つまり、この時の八幡のモノローグはまちがえていることがわかります。自分の言動、行動に影響を受けて結衣に気づいていないなど、まだまだ八幡は結衣を理解できていません。

 

そしてBパートではアニメのキャラクターらしい中二病材木座が登場。

会話劇が中心でキャラクターの動きの幅が少ない俺ガイルなので、中二病という動きに制限がない材木座のキャラは魅力的に感じますね。

材木座や過去の八幡の中二病っぷりに、ご自分の黒歴史を思い出した人も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。(もちろん自分もです。)

 

材木座ライトノベルの評論会では、雪乃は文章の構成などの真っ当な指摘、八幡は誰のパクリか?という捻くれた指摘、結衣はそもそも読んでいないと、3人の性格が出ており、視聴者も3人のキャラクターをこの時点で掴めたと思います。

Bパートは中二病材木座の登場回ということで、バトルものでないのに、やたら謎の光エフェクトや背景効果が出てた気がします。(多分、もう二度とでない)

 

2話のまとめとして、前半が『空気を読む』、後半が『中二病』という視聴者が、あるあると、共感しやすいテーマを使ってるのがさすが渡先生と思いました。